昨今の投資ブームで、「投資をしたい!」と思い立っても、先立つものがない…という方、多いと思います。。日々の生活で手一杯で、積立NISA3.3万円なんてとてもじゃないけど捻出できない!と。
3年前の私がそうでした。
このままではやばい!と一念発起し、野放し状態の赤字家計から年150万円以上の節約に成功。そのために一番初めに手を付けたのが「家計管理」でした。
- 家計管理=家計簿をつけなくてはいけないと聞いたが何から手をつけていいかわからない
- 家計簿=レシートを保管して家計簿帳を埋めていく、なんてやる気がしない
- 仕事では予算管理ができているが、家計のことになると全くダメ
という3年前の私のような方に向け、私の実体験をお伝え出来ればと思います。
なお、私が150万円以上の節約に成功した全てアイテムについては下記記事にまとめておりますので、ぜひご覧ください。
■自己紹介
私は仕事の関係で住んでいたメキシコで、現在の妻と出会い、結婚。今は日本で一緒に暮らしている普通のサラリーマンです。自己紹介については以下記事にまとめておりますので、ぜひご覧ください。
考え方 :お金へのネガティブマインドは業務管理と同じと割り切ることで克服
会社では業務管理・予算管理はバリバリこなすけど、家計のこととなるとさっぱり、っていう方、意外と多いのではないでしょうか?
私がそうでした
会社では事業・予算管理が仕事でがっつりお金の管理をしているのですが、何故か自分の家計のこととなると無頓着。口座残高がこれくらいかー、減ってきたなー、くらいでしか把握していませんでした。いや、これは把握とは言えないですね。
理由はめんどくさい、とか、今までなんとかなってきたのでやる必要がない、等ありますが、一番の理由は「お金に対するネガティブマインド」ではないかと、今なら思えます。
昔から、
- お金のことを考えるのは品がない
- ケチくさいことはしたくない
と思う節がありました。小さい頃の教育の影響なのか、学生時代に作られた歪んだ価値観なのかわかりませんが、確実に私の心の中にあり、それが自分のお金と距離を置きたくなっていました。
赤字家計になり、そんなこと言ってられなくなったという外的要因もありましたが、自分がそういったマインドを持っていることを一旦受け入れ、逆にドライに家計管理をしてみるのはどうだろう?と思い、やってみたのが本日紹介する
業務管理の手法を家計管理に取り込む
方法です。
仕事と同じ!
と割り切れば、”自分のお金感”が薄まり、抵抗感なく取り組めることもあるのな、と。
もちろん、家計管理も仕事の業務・予算管理も本質的には同じなので、同じアプローチが取れるのは当たり前ですし、家計管理をされている皆様は、意識的・無意識かはあれど、同じことをされていると思います。
私が仕事をする上で常に意識していることは以下2点。
- 問題解決とは、目標と現状のギャップを埋めること
- ギャップを埋めるためには、現状を把握分析し、計画を立て、実績チェック、改善のPDCAサイクルを回すこと
ビジネス書の第1章で腐るほど書かれていることですが、これが本質だと思います。
それを家計管理に当てはめてみましょう。
目標の設定と現状の把握
- 目標=貯蓄目標
- 現状=今の資産・収入と支出額とその内訳
計画を立案し、実績との差を把握し改善(PDCA)
- 計画 =収入・支出の予算化
- 実績との差 = 実際の収入・支出と比較
- 改善 = 生活習慣の見直し、支出の優先順位の見直し、予算の見直し、収入増への行動
こんな感じでしょうか。
①目標を設定し、②現状を把握することで ③目標との差を認識・分析し、④目標までの道筋、計画を立案(予算化)し、 ⑤実績と比較し、改善 ⑥最後に中期計画に落とし込む
家計管理には疎くてもこの考え方が身にしみている会社員の方は多いのではないでしょうか?
家計管理も全く同じ!と実践していきましょう
少し長いですが、ぜひお付き合いください。
家計管理のSTEP
それでは具体的にどのように家計管理していくのか、具体的に順を追ってご紹介したいと思います。
①目標の設定
- なんのために、いつまでに、いくら貯金・金融資産を貯めたいのか
- そのためには毎月いくら貯金が必要なのか
今後の家計管理・節約継続のモチベーションのため、ぜひこの目標設定は具体的に設定してください。
もし、まだ具体的には将来の目標が決められない・今の家計のやりくりで精一杯で考えられない、という方がいらっしゃったら、
手取り収入の10%を貯金に ( by 「バビロンの大富豪の教え」より)
することを目標の目安としてみてください
②現状把握
収入・資産の把握
ご自分の月収・年収を把握されていない方は少ないと思いますが、金融資産ももれなく把握しましょう。
- 銀行預金 ・・・複数の口座に分散されているものをもれなく把握
- 保険 ・・・貯蓄型の保険入っている場合
- 株式、配当金
- 補助金、税金還付金
困ったときに忘れていた口座にあった数万円ってすごく助けられますが(実体験)、家計管理の観点からは「しっかりと把握しておく」は第一条件です。
支出の把握
何よりも!
まずは!!
現金派の人は
今すぐクレジットカード・電子マネー支払いに切り替えてください
これがないと家計把握は不可能といっていいです。(今まで家計管理できてなかったひとが、レシートを全て管理し、手書きで家計簿帳を記入なんてできるわけがないのです)
クレジットカード支払いであれば、アプリでその月にいくら何に使ったかがすぐわかります。少額であっても全て電子マネーで支払いましょう。
チャージ型の電子マネーはおすすめしません。いくらチャージしたか、は把握できても、何に使ったかわからなくなるからです。使用用途が限られている(例:Suicaで交通費)、であればOKです。
PayPayや楽天Payなどの、バーコード決済も便利なので是非活用ください。これもクレジットカード払いに設定し、チャージは基本NGですね。
私が現金を使う機会は基本的に
- 病院 ・・・なぜ衛生面を一番気にするはずの病院に現金主義が多いのか理解に苦しみますよね
- 小さな居酒屋・・・個人店舗でもクレカやPayPay可のところが増えてはきましたが
- 市場 ・・・朝市とかはやっぱり現金主義ですよね
のみです。
このように私は現金の使用用途を限定しているため、毎月決まった額を月初に引き落とし、その予算内でやりくりできたかでざっくり把握しています。これならレシートを保管して〜 とかしなくて良いので楽ですね。
もちろんネットバンキングアプリを入れてください。楽天銀行などのネットバンクであれば勝手についてきますが、メガバンク等でネットバンキングの申込みをしていない方はすぐ!申請しましょう。
税金や公共料金の引き落としも可能な限り、クレジットカード払いか口座引落にしておきましょう。
これらと家計管理アプリ (おすすめはMoney Forward一択)を同期させれば簡単に集計できるのですが、
「現状把握の初期には」Money Forwardはおすすめしません
使い勝手が良すぎて、勝手に集計されちゃうので、集計結果を見るだけで管理できた気になり、一体何に使ったのか自分のものとして把握できないからです。
またいきなり家計管理アプリをいれると「(目的・意志のない)きれいな分類分け」をすることが目的となり、意識と時間を使ってしまいがち。
ですので最初は面倒ですが、Excelやスプレッドシートに全てハンド入力で集計することを強くおすすめします!
家計簿をつければわかると思いますが、1000円の積み重ねってめちゃくちゃデカイ
当たり前の話ですが、1000円〜2000円程度の買い物を数回重ねるだけで、簡単に1万円になります。でも1万円を稼ぐのは大変です。
私は「1000円くらいなら安いんだから買ってしまえ、考えるのがケチくさい」(なんなら1万円以下は基本同じ)
と何も気にせず買っていました。特にコンビニやネットショップでですね。でもこの積み重ねが月に1万円、3万円になり、年間10万円、30万円になっていくのです。
この感覚を自分のものとすると思えば、「ハンド入力のめんどくささは必要経費」だと思います。
ハンドで管理する場合、複数のクレカを使っていると煩雑になるので、特段の理由がなければ、普段の使用は(楽天カードに)一本化することをおすすめします。もちろんクレジットカードのブランドによっては使えないお店もあるので、サブカードの携帯は必要ですが。
Excelは分析のための集計も自由にカスタマイズできるのもメリットです。といっても分類ごとにSumif関数を使って集計するくらいなので、難しい関数の知識は不要です。
Excel管理は最低半年は続けたいですね。(私は1年続けました)
③分析
②で集計した費用を下記分類に分けます。
固定費(毎月) | 家賃、水道光熱費(※)、通信費、各種サブスク、保険、ローン、教育費(月謝) etc |
---|---|
変動費(毎月) | 食費、日用品、外食費、交通費、衣服・美容、コンビニ、雑貨 etc |
固定費(年払い) | 税金(自動車税、固定資産税etc)、車検、保険、各種サブスク etc |
変動費(年払い) | 旅行費、冠婚葬祭費、医療費、お祝い・プレゼント etc |
※水道光熱費は月によって変動しますが、年平均で見ればほぼ一定なので固定費扱いでOK
年会費等、毎月ではないけど年に1回〜数回発生する費用も把握することが大切です。3ヶ月に1回と かもこっちにいれてOKです。変動費(年)は、分類はざっくりでOKですが、何に使っていたのかを一度把握しておくことは必要です。
この分類に正解はありません。各ご家庭のご事情次第です。ただあまり細かく分けすぎない、今後管理したい=節約効果を把握したい項目に意志を持って分けることが大切です。
例えば、私は実績を入力していって、
「飲み会代、コンビニ、Amazonこんなに使っていたのか!」
と驚愕し、その費用は分けて個別に管理・把握するようにしました。
④予算化
収入の予算化
- 月収は残業代レスか月最低値とする
- ボーナスは減少の可能性を考慮する
- 目標とする貯蓄・投資額ははじめから収入予算から引いてしまう(=先取り貯金)
私はコロナによるボーナス減の経験から、ボーナスに頼らないようにするために、
・一旦、ボーナスがない前提で収入を予算化
・ボーナスを丸々貯蓄&投資に回す前提
となるように予算を立てていきました。
支出の予算化
③で分類した項目ごとに予算=目標値をつけていきます。
必ず最初に手を付けるのは「固定費」です
固定費は必ず発生する費用。ここを削っていけば効果は毎月、毎年続きます!一度削減してしまえば基本管理フリーになるというおまけ付き
なお下記記事にまとめているアイテムのうち②〜⑫が固定費、⑬〜⑯が変動費になります。以下に固定費減に注力したか・効果が大きいかわかると思います
予算をつくるなかで非常に大事なのはゆとり費用を予め計上しておくこと。節約を突き詰めていくと、
- 「今月オーバーしてしまった」
- 「必要だけど・買ってあげたいけど予算オーバーだ、どうしよう」
みたいな強迫観念を持ってしまうことがあります。それは幸せとは言えませんので、固定費をしっかり削減、変動費は無駄遣いを抑制する。それができたあとは気分良くお金を使えるように、はじめからゆとり費用を予算化しておくことが効果的です。
私は月のゆとり費として2万円ほど(突発的に必要になった場合、家電の買い替え他)
年間のゆとり費用としては
- プレゼント費用(誕生日、クリスマス、母の日父の日)
- 夫婦旅行費用
- 妻の美容・おしゃれ費用 (妻は普段あまりにもお金を使わないので予算化して使うキッカケを作ってあげる)
を数十万円で予算化しており、ここにはしっかり使うことを意識して、節約貧乏にならない様気をつけております。
⑤実績管理
④でできた予算と実際に発生した費用を比較します。
予定通り固定費は下がっているか、無駄遣いはなかったか、予算漏れしていた固定費はなかったか、等。必要に応じて予算を修正しましょう (意外と使っちゃうからと簡単に貯蓄目標を修正しないように!)
最初は②と同じく、Excelでのハンド入力・比較分析がお勧めです。
数カ月後、ある程度予算との乖離が小さくなってきたら、節約が習慣化してきた証拠ですので、その後はMoney Forwardで自動集計されたものをマクロチェック(大幅に予算超過していないか)すればOKです!
慣れてこれば月中+月末に計3分ほど確認するだけになります。
⑥中長期計画作成
これはWantですが、⑤まで達成できた方は、①で立てた目標までの中長期計画をつくってみてください。
たとえば、このペースで15年貯金できれば、FIREできる!とか老後資金2千万円がたまる!という中長期の計画があると、予算・節約維持のモチベーションアップに繋がります。
それ以上収入が増えた分は自由に使っていい!という安心につながることが大きいです。
その際は、大きな支出(教育費、住宅・自動車購入)もある程度計画家できるよ、より良いですね。
ここまで出来れば家計管理は完璧です!
家計管理で得られること
節約効果 ⇨ 貯金→金融投資へ
下記記事でまとめたように、大きな節約につながることはもちろん、
自分の収入・支出・貯金額を把握、コントロールできたことで、リスク許容度の把握につながり、株式投資等リスクのある投資にもチャレンジすることができるようになります。
そういったコントロールされた状態での投資であれば、中長期的には複利効果で更に資産形成を加速させることができるでしょう。
お金に関する優先順位=人生の優先順位を考えること
家計管理、貯金も起票に応じた予算作成をしていくと、今まで使っていたものをなにかやめなければいけません。
「当たり前・平均的な」消費をすべてしていたら人より多くの資産を気づくことはもちろんできません。
ただ、これは今まで使っていたお金を使えなくなる、というネガティブなことではないと思っています。
今まで必要と思いこんでお金を使っていたものは本当に「自分にとって」必要だったのか?と考えていくと意外にそうではないものって結構あると思います。他人が作った価値観(メディア・SNSに作られたイメージや”見栄”)を自分にとって必要と思いこみ、
逆に「これだけは自分にとって必要」ということは無理してやめたり減らす必要はありません。
全て合理的にお金を削っていけば、修行僧のような生活になり、それを求めているのでなければ、豊かな人生とは言えませんよね。
このようにお金の優先順位を考えることは、自分の人生の優先順位に繋がります。
私の場合、「人からどう見られるか」に必要以上のお金を使うことはやめました。(もちろん清潔感等最低限なものにはお金をつかっています!)
逆に妻と楽しく過ごすためのお金【旅行、食事、プレゼント】はしっかり使うため、予め予算化していますね。
お金に関する不安が激減ーコントロールできれば不安にならないー
赤字家計のときはもちろん、ある程度貯金があったときも漠然とお金に対する不安がありました。
不安とは、コントロールできないことにたいして起こる感情です。
もちろん、現時点で、将来お金に困らない資産があるので安心! というわけではないのですが、短期・中期で家計管理・計画ができているので、なにか変化点があっても対応できるという自信がつき、そういった意味で”不安”はなくなりました。
お金にしっかり向き合うことで、逆にお金のことを考える時間が減った
お金に関するマインドチェンジ
一番のメリットと感じるのはマインドの変化です。
冒頭に記載したとおり、今までは
- お金のことを考えるのは品がない
- ケチくさいことはしたくない
といった思いが心の中にありました。
今回、家計管理の勉強をし、この改善をやりきったことで、お金に関するマインドが大きく変わりました。
- お金から自由になるために、しっかりとお金と向き合う必要がある
- 把握・管理:コントロールできれば、不安にならなない
このマインドを忘れずに、今後も継続していきたいと思います。
ここまで長い記事を読んでいただきありがとうございました。
皆さんの家計管理のヒントの一つになれれば幸いです!
以上!
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